ヒューマン・ドッグ トレーナー
宮崎県出身
家庭犬と飼い主の出張型トレーニングをメイン事業とする傍ら、ペット事業にまつわるイベントやセミナーに留まる事なく、自らの研究成果をもとにした一般企業やホテルの社員向研修に従事、活動範囲を広げています。
弊社では「イヌを理解し、犬の個性を活かす」ことを念頭に入れたトレーニングを皆さまにご提供し、犬種・性格・生活環境・経験値の違いを、皆さま自身が認めると同時に、飼い主として愛犬とこれまで以上に真摯に向き合うことによって、ご自身も「学び」がある時間を持ち得ていただくことを目指しています。
また、犬にとって“嗅覚”を刺激することにより得られる行動と心理は、日常生活では見出すことができない現象として飼い主に映るため、“セント・トレーニング(くんくんゲーム)”を提供し、より深い「犬への理解」を促しています。
愛犬と一緒だと人生楽しい
犬と暮らしている人であれば誰もが思う。
「うちの子は私と一緒にて幸せなのだろうか?」
「私と一緒に毎日歩いていて、嬉しいのだろうか?」
コロナになり、犬を飼う人が増えたという報道をよく眼にする人も多いだろう。確かに町中を犬と歩く人が増えているのを感じる。実際に犬の飼育放棄も増えているデータもある。その時々で犬の流行りが生まれる日本では、どうしても社会の同調傾向が目に留まる。キッカケはどうであってもいい。出会えた奇跡とも言うべき「命」と生涯を共に過ごしてほしい。一生側にいてあげてほしい。動物に携わる仕事に就いているものとして望むのはただそれだけだ。
「私が世話をしてあげている」という認識は、飼い主の視野を狭くする
昨今「親ガチャ」という言葉も耳にするが、まさに犬も飼い主を選べない。飼い主は己のタイミングと趣味と嗜好で犬を選ぶ。その時、飼い主自身は、基本的に犬、もしくは第三者にジャッジされることはない。100%エゴイズムスタートなのだ。だからこそ、その責任と愛を全うしてほしい。とはいえ、実際に手がかかる月齢のパピーとの暮らしは、新米飼い主を疲弊させ、対犬にも「育児ノイローゼ」という言葉が出てしまうほど、大変なことは多い。
私達の社会でも、友人関係、恋愛関係、上司部下の関係で、自分は「してあげている」という認識が自身にあることで、後々関係性が悪化することは多い。私達はひとりで生きているわけではなく、必ず誰かに支えられ、助けられて生きている。自分が出来ないこと、気づかないことをサポートしてもらっているという感謝の気持ちを心の根底に持てていれば、言葉や行動は自然と変容するだろう。
犬との暮らしの中で「どうしてこんなに手がかかるんだろう」「どうしてうちの子はダメなだろう」と感じることは自然なこと。特にしつけの本や、ネット情報を主に頼りにしていると、なりがちな傾向だ。なぜならば、そういったメディアには、「犬についての最大公約数」が記されているからだ。少なくとも筆者はあなたのパートナードッグのことを観たことも挨拶をしたこともないのだ。
犬は人間の約7倍のスピードで時間が経過する。言い換えると約7倍の生きるチカラ(蘇生力)を持っているとも表現できる。特にパピー期は手がかかるものだが、同時に二度と戻らない貴重な時間が約7倍のスピードで過ぎ去っていることになる。数年後、犬友達と「あの頃は楽しかったね」と話はできても、パピー期の頃の愛犬とは二度と話をすることは出来ない。パピーと語り、遊び、触れ合えるのは今だけしかない。自分が犬に対して時間や労力、お金を費やしていると考えるのではなく、そういう特別な時間と機会を犬たちから「与えてもらっている」と考えてみてはどうだろう?そうすれば、今しか共有できないこと、時間を特別な仲間と共有しているスペシャルな時間になる。
幸せには尺度がない
だからこそ、「幸せ」の価値を高める工夫や努力は、自分のためにも追求していきたい。それは、必ずや愛犬の幸せにも繋がり、結果的に社会の幸せの縮図にもなるだろう。さらに、愛犬の気持ちを理解することができれば、犬達が毎日幸せであることに自信がもつことができる。犬達を知れば知るほど、必要としているものを与えてあげることができる。さぁ、スマホをおいて、今日も散歩に出かけよう。
時代を経て、受け継がれるもの、受け継がれてきたもの。
私たちDOGSHIPは、皆さまと共に学び、共に成長したいと思っています。
喜び溢れる10年後を期待して。
2022春 DOGSHIP LLC.代表
須﨑 大