NO bad dogs? Pet owner’s personality can affect canine training success, study finds
犬は飼い主に似る?研究結果:飼い主の性格がトレーニングの成否に影響する
Whether it's barking at everyone who passes or aggression toward strangers, many problem dog behaviors can be helped. New research suggests the trick to training problem pups may depend on the owner's personality, as well as the bond between human and dog.
"Almost nothing is known about how treatment success is influenced by the characteristics of the owner,” said Lauren Powell, a postdoctoral researcher at the University of Pennsylvania School of Veterinary Medicine.
To better understand what it takes to correct problem dog behavior, a team at PennVet recruited 131 dog-owner pairs to attend a veterinary behavioral program for six months.
通りすがりの人全てに対する吠えや、見知らぬ人への攻撃性といった犬達の問題行動の多くは解決できる。問題のある子犬のトレーニング成功の秘訣は飼い主の性格と、飼い主と愛犬との絆にあることが研究で明らかにされた。
ペンシルベニア大学・獣医学部の研究者(Lauren Powell)によると、トレーニングの成果が飼い主の性格に左右されることは、これまでほとんど知られていなかったという。
犬の問題行動を解決するために何が必要かを知るために、ペンシルベニア大学では6ヶ月間の研究プログラムを組み、131組の飼い主と愛犬が参加した。
Owners were asked to fill out a human personality assessment questionnaire and dog behavior questionnaire at the start of the study. The dog behavior questionnaire was to be filled out again at three and six months into the study. Seventy-five pairs completed the research.
飼い主は最初に自身の性格と愛犬の行動に関する質問票への回答を求められ、愛犬の行動については、研究開始後3ヶ月後と6ヶ月後にも回答した。75組がプログラムを完遂した。
In the dog assessment, owners were asked to rate their pets on topics such as:
愛犬に関しては下記のような項目が質問された
- aggression, directed to strangers, the owner and other dogs
見知らぬ人、飼い主、他の犬に対する攻撃性
- fear 不安
- separation anxiety 分離不安
- trainability トレーニングのし易さ
- excitability 興奮度
- energy level エネルギーのレベル
The human personality assessment looked at broad categories, such as:
飼い主に関しては下記の通り
- extroversion and introversion 外交的か内向的か
- agreeableness 同調性
- conscientiousness 誠実性
- neuroticism 神経質かどうか
- openness to new experiences 新しいことへの積極性
Factors that affected behavioral therapy success included the dog's age, sex and size, the researchers found. At the end of the program, big dogs with aggression problems showed more improvement than smaller dogs. That may be because owners might be more attuned to the larger dogs' behavior because they present more of a safety risk, Powell said.
But other results surprised the team.
“Extroverted owners were more likely to see improvements in dogs’ fearful behaviors and introverted owners less so,” said Powell, lead author of the study published recently in Frontiers in Veterinary Science. "Introverted owners may find it tough to leave their dog or give it space if it is required as part of the dog’s treatment."
研究者によると、犬達の年齢・性別・大きさも問題行動の解決に影響する要因であった。プログラム終盤では、大型犬の攻撃性の方が小型犬よりも改善が見られた。これは大型犬の飼い主が、安全上のリスクにより直面していることが理由の1つだと考えられた。
その他の結果に研究チームは驚いた。
不安からの問題行動は、内向的な飼い主より外交的な飼い主の愛犬でより改善が見られた。トレーニングの一環として愛犬から離れることや、干渉しないことが求められても、内向的な飼い主はそうすることが難しいと感じたようだ。
Helping people work through behavior problems with their canine pets is important. An estimated 3.3 million dogs end up in animal shelters in the U.S. each year and about 670,000 are euthanized, according to the ASPCA.
Dr. Katherine Houpt said owners should start training early before “mild annoyances become major issues.”
People often don’t realize that dogs are learning and reinforcing behaviors every day. Take the dog that’s always barking at the neighbors, said Houpt, an emeritus professor of animal behavior medicine at Cornell University College of Veterinary Medicine.
“When the dog is outside in the yard, he barks at everyone who goes by,” Houpt said. “He learns that people go away — because they are going away anyway — when he barks. And he becomes more and more confident of his ability to make things he doesn’t like go away by barking.”
犬達の問題行動に取組む飼い主を助けることは大切なことだ。アメリカでは年間約330万匹もの犬達が保護センターに送られ、約67万匹が安楽死を余儀なくされているという。
コーネル大学・獣医学部、動物行動学の専門家・Dr. Katherine Houptによると、ちょっとした不快感が大きな問題になる前に、早めにトレーニングに取り組む必要があるという。
飼い主は愛犬が日々行動を学び、行動を学習していること(問題行動が日々悪化していること)に気づいていないと指摘する。庭で近くを通り過ぎる人に吠えている犬は、誰もが次から次へといなくなってしまうため、吠えると皆が逃げて行くと学習し、吠えることで嫌いなものを遠ざける自分の能力に更なる自信をつけてしまう。
Sometimes people aren’t even aware that on some level they actually like the dog’s bad behavior, Houpt said.
“I used to have videos of people when they described their dog’s behavior,” she said. "As the person talks about walking down the road and his dog lunging and growling at the guy on the other side of the street, he smiles."
Owners may feel the dog is protecting them, Houpt said. "Meanwhile, the dog feels like the owner is protecting him.
愛犬の問題行動を好ましいとさえ感じている(受け入れてしまっている)ことに、気が付いていない飼い主もいるともDr. Houptは指摘する。
散歩の途中で愛犬が、道の反対側にいる人に唸りながら向かって行っていることを、笑いながら話している飼い主。飼い主は愛犬から守られている(守っている)と思っているが、犬は飼い主から守られていると思っているのだ。
訳:Rinrin
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愛犬の「吠え」でお悩みの方にとっては、耳が痛い内容だったかもしれません。今回のコラムで大事なのは、「犬の行動は犬だけにあらず」ということが科学的にも判明されてきたということです。
私も、これまで問題行動を抱える飼い主さまと「共に変わりましょう」「共にリハビリをしていくつもりで」という気持ちでプログラムに努めてきましたが、今回の研究結果をみる限り、さらに積極的に愛犬と向き合っていくことを提案してもよい、ということを示唆していると思います。
例えば、しつけの本によく書いてあることをあげてみると・・・
Cf1> 帰宅すると飼い主に吠える犬。その時は壁を向いて犬を無視してください。
本に書いてあることに忠実に、壁に向いて立ち続ける飼い主。犬にしてみるととても滑稽に映ります。気が強い犬の場合、吠えてコミュニケーションを求めているのに気づかない飼い主に対して、さらに気づくように強く吠えるようになったり、強くついばんでくる子もいます。「伝わらないや、しょーがない。諦めよう」と思う犬が100頭中、何頭いるでしょう?それは犬の性格に因るのです。
本やネットに書いてあることは、間違ってはいないかもしれませんが、参照程度に。もっと目の前に存在する個体と向き合ってみましょう。
Cf2> 久々に出会った親友。うれしくて走り寄ろうとしたら、壁を向いて突っ立っていたらどう映るでしょう?
何かあったのかな?今日は機嫌が悪いのかな?どこか痛いのかな?ねーねー!と聞きたくなります。
Cf3> 久々のデート。うれしくって盛り上がっていると、無表情・不機嫌な相手。デート途中にお金(おやつ)をちらつかせ、今日は俺の行きたいところに行くから文句を言うな的な雰囲気。
犬が興奮したときは、おやつを使ってコントロールしましょう!と記載されているものも多くあります。しかし、犬の目線になってみるとどうでしょう?もちろん、おやつをもらえるのは嬉しいけれど、私が心から望んでいるものはそんなものではない。あなたの嬉しい気持ちや笑顔です。
犬たちは常に家族とのコミュニケーションを望んでいます。もちろんそのスタイルや表現方法はそれぞれです。私達同様感情をもつ生き物との共生においては、相手の気持を汲むという姿勢が大事だと思います。
一点気をつけておきたいのは、それが「友達」感覚で留まらないこと。私達が暮らしているのは、サバンナではありません。人間社会でともに暮らす上では、みなさんが愛犬にとっての「尊敬する友」に君臨することが重要です。「尊敬する友」が一緒だから安心・安全、そして楽しい!という関係性を日々の生活の中で構築していくことが、大事だと思っています。
コメント
彼の不安=自分の不安・弱さでした。
吠えが言葉に変わる想像力、理解したいという気持ちも大事にしてまいります。
英語が苦手な自分ですが、少しずつがんばります♪
今回のコラム。みなさまからいろいろなリアクションをいただいています。
ここに書かれていることがすべてというわけではなく、こういう客観的な見解をもとに、自分自身のことも俯瞰する機会になったらと思っています。
英語は、Rinrin が和訳を担当させていただいていますので、ご安心ください (^^)