パピーだってシニアだってみんなで山登り♪
DOGSHIP 顧問獣医師:堀江志麻です!
9月に3日間連日開催された日本で一番大きい獣医師学会に参加してきました。
3日間で学び得た中でも、ぜひ皆様にシェアーしたい内容を DOGSHIP Harbor BLOG でご紹介しています。
前回は【ペディオコッカス菌】についてお伝えしました。
http://dogshipharbor.typepad.com/harbor/2015/09/87.html
そして今回は「膝蓋骨脱臼・骨関節炎に関して」
ご講演下さったのは東京都江東区にあるYPC東京動物整形外科病院の院長、山口伸也先生です。
http://www.yamaguchi-pc.com/index.html
膝蓋骨脱臼、つまり膝の骨がずれてしまう疾患なのですが
飼い主さまから見て無症状であることがとても多いのでなかなか気付かれず
かかりつけの病院で初めて指摘される方も多いと思います。
私たち一般臨床医は毎日といっても過言ではないほど膝蓋骨脱臼をしている犬たちに出会います。
ただ、「無症状」に見えるため、私たち一般臨床医もどこから手術を勧めるべきか悩むところでもあります。
講演での山口先生のお話は大変興味深く、ぜひ直接お話を伺いたいと思い
先日YPC東京動物整形外科病院に実際に行ってきました。
膝蓋骨が日常的に左右に脱臼を繰り返している子たち。
脱臼を繰り返すごとに骨関節炎が起こり
重度になれば膝を伸ばすことができなくなります。
また支えている靭帯の損傷もとても起こりやすくなります。
時間経過をした膝は軟骨がすり減り痛みを誘発します。
「言葉が話せない動物の痛みの原因を特定し、それを治療することが当院の目標です」
と仰る院長の山口伸也先生の思いにとても共感しました。
膝が外れやすいから運動制限をかけるのではなく
適度な運動で痛みを伴うのであればむしろ根本治療をしてあげて
元気いっぱいに走ったり転げ回ったりできるようにする
ということもとても大切なことです。
また、今現在炎症が起きて痛みを伴っていない限り
シニアであれパピーであれ適度な運動がとても大切だということ。
骨折した直後であるとか、椎間板ヘルニアで痛みがあるといった炎症が起きている場合を除いて
高齢犬であっても積極的に運動することが体中の関節や筋肉を伸ばし、血行が促進され柔軟な体を作ります。
・運動不足で体を動かさない
・お留守番中ケージの中でそのままの体勢でいる
・キャリーやバッグで長時間移動する
そういったことで血行不良となり骨関節炎は誘発されます。
YPC東京動物整形外科の山口先生も
「特殊な場合を除いて、運動制限をかける必要はなく、基本的には高齢であってもしっかりと体を柔軟に動かすことがとても大事です」
と仰っていました。
もちろん、いきなり過度の運動をすれば人と同じで関節や筋肉を痛めてしまいます。
今は歩道が整備され、なかなかでこぼこした山道を歩くことは少ないかと思いますが
Harborでのお散歩に先日私も同行し、徒歩5分の芝公園に
こんなに犬の体全身のストレッチになるようなコースがあるのにびっくりしました!
Harbor は、犬にとっても、たいへん良い環境ですね!!
犬たちはぐんぐん嬉しそうに山道を登って行くのについていく私の方が大変でした(笑)
適切なウォーミングアップをし、階段の上り下りや坂道、何かをまたぐ、何かをくぐる。
時には犬同士で360度転げ回って遊ぶ。
そんな時間を過ごせるharborに通う犬たちはとても良い運動になっていると思います。
股関節を始め様々な関節や筋肉を動かし
血行不良を防ぎいつまでも元気でいてほしいです。
使わない関節や筋肉は廃用萎縮といって血行不良が起こり冷えていきます。
また、冷えることでより柔軟性が失われさらに関節や筋肉を痛めることにつながります。
これから寒い季節になります。
11月28日にバスボムセミナーを開催します。
ハーブセラピストの猪野さんにハーブを選んでいただき
バスボムを使用した体のあたため方
そしてご自宅やお散歩中にできる関節や筋肉の動かし方
などをお伝えしますのでお時間ある方はぜひご参加くださいね!
詳細は前回のブログをご確認ください。
※前回のブログの一番最初の写真!!!
私がどアップですが、私が載せたのではありませーん!!!
バスボムセミナー
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