関西は全てがボケとツッコミ
ご報告が遅くなりました。
先日の大阪出張レポートをします!
※長文となります
ご存知、Crew 奥谷友紀が大阪に移動して約一年。
DOGSHIP west として、少しずつ活動の場を広げている中
去年は GREEN DOG@神戸
そして今回はGREEN DOG@枚方イベントを、DOGSHIP west が担当して参りました。
【今回参加の DOGSHIP west メンバー】
【大阪】奥谷友紀
【神戸】小川美知子
【京都】中岡亮輔
予想外にプライベートクラス(個別相談)の問い合わせが多かったため
急遽、プライベートクラスを増やしての2日間。
朝から夕方まで分刻みで計14頭の犬と30名程の飼い主さまと
愛犬とのこれからについて実技を交えながらセッションを行いました。
171202 DOGSHIP @ GREEN DOG
リオン トイプー
•散歩トレーニング
引っ張り、枯葉を口に含む(飲み込みはしない)
[O.事実関係]
•引っ張りあり。
•興奮度合いが高め。鳩を見つけると突進。
•飼い主を見ることなし。意識が向いていない。
•自分の行きたい方向へ進んでいる。
•ウロウロ歩き
[A.見立て]
•引っ張ることにより、飼い主がついて来てくれるなど、リオン主導の散歩となっている、飼い主主導の散歩へ。
[P プラン/実践]
•散歩のルールの確認
•リーシュの持ち方について
•ハンドリングについて
•歩き方など
②
171202 DOGSHIP @GREEN DOG枚方
シエル ダックス 8歳 ♂
[I.情報]
5ヶ月齢よりトレーニング。
ドッグダンスをしている。
[S.主訴]
吠え(特に息子さんが動いたり何かしようとすると、家族が何か食べている時(特に夕食時)
[O.事実関係]
•息子さんにとても興味があり、何かすると、興奮して楽しさで吠えている。
•現状の対応
1.息子さん何かする→息子さんへ吠える→母はフードを床へばら撒き、食べたらその後アイコンタクトがあると、フード
•家でもon leash(母の腰にリーシュ装着)、アイコンタクトあったらフード。
•家族が食事の際の吠え
食事の20-30分前から、サークルに入れておき、食事前には興奮しないように。
•ドッグダンスはあまり楽しくない。
[A.見立て]
•基本的には年齢的もあり、落ち着けているように見受けられるので、ある程度はフリーに過ごせる時間を。
•管理が強い部分があるため、母以外からの楽しい刺激が少ない。そのため刺激があった際には際にはより興奮。
•より楽しみながら落ち着いていける方向性でのアプローチを
[P.プラン/実践]
•家族の食事の際には、くんくんゲーム
嗅覚を刺激するゲームをすることにより、適度な刺激と楽しみと欲求を満たしてあげる。
かつくんくんと息を吸うことにより、その間は吠えることが出来ない。
・プレイリコール
エネルギーを上手に発散させると同時にベクトルの向きを外ではなく飼い主さまに向ける。
③
171202 DOGSHIP @GREEN DOG枚方
新宮 承太郎 黒ラブ 1歳5ヶ月(去勢8ヶ月の時)
[I.情報]
トレーニング経験あり、左側について歩くこともある程度OKとのこと。
[S.主訴]
高い興奮、飛びつき(特に女性に興奮)
拾い食い(くつ下飲み込んだ経験あり、開腹手術経験あり)
[O.事実関係]
•ある程度自制しているところも見受けられるが、興味のある刺激(女性)などがあると抑えられず、興奮して飛びつき。
[A. 見立て]
•無理に押さえつけようとすると、体力的にも、気持ち的にも力があるため、より興奮する行動を学習すると考えてられる。
より気持ちを落ち着かせる方向に向かわせるコマンドを伝えて、自ら落ち着こうとする方向へ向かわせて行く。
•人への挨拶を学習させる。
興奮して飛びつきではなく、挨拶する人の前で座わり、より穏やかな行動へ。
[P.プラン/実践]
•DOWN→解放コマンド
•DOWN→継続→解放コマンド
•GREETING (ハローコマンド)
④
171202 DOGSHIP @GREEN DOG枚方
ララ ヨーキー 9ヶ月
[S.主訴]
トイレ、興奮、初めて犬と暮らす
[O.事実関係]
•トイレシートでの排泄はサークルにいる際はできる。フリーにするとサークル周辺までは行くが、シートでしない。
[A.見立て]
•まずはサークル内で、場所ではなくトイレシートの上でするという学習を深めて行く。
[P プラン/実践]
•トイレトレーニングとレベルアップ方法(口頭伝達)
•しつこさトレーニング(スタンドと全身を触られることへの馴化)
•散歩トレーニング
と、ここまで!
あっという間の初日。
この日は、DOGSHIP west :奥谷が自宅でウェルカムパーティーを開いてくれました。
奥谷の自宅では、愛犬以外に新しい家族との出会いを待つ保護犬が複数頭います。
この子は「アンヘル」という名前の元保護犬です。
ご家族の愛情さえあれば、こんなに穏やかに、そして幸せに過ごすことが出来ます。
何度も写真にできている下写真に写る左の男性は
中岡亮輔という京都で活動をする Crew です。
今回のカルテは、中岡がまとめてくれました。
※右は奥谷の友人ファミリー
さぁ!2日目です!!
【2日目】
①
風太 A.コッカー 11歳
[I.情報]
2歳頃までは人も犬もOKだったが、徐々に唸り出し、噛むように(家族全員噛まれた経験あり)
最近、行動スピードもスローになり、耳も遠くなって来た。
グイグイくるような圧の強い人苦手。
手が伸びてくるとうなる、噛む。
[S. 主訴]
•噛み(特に手への)
•手が苦手
[O.事実関係]
・落ち着かない
・穏やかそうに見えるが、実は不安のサインをかなり出している。
・耐え切れず徐々にうなりや噛みの行動をするようになり、強化されていった。
・One bite
•おやつのある手には自分から不安な様子もなく食べに来れる。ただし食べたらまた来れるかもと居続けることなく、どこかへ行く。
[A.見立て]
・キッカケは自分の時間と空間、ペースの保守であったが、後に攻撃的な噛みに進展していった
・手が近づいてくる→うなる、噛む→手が離れる、で強化
•手への馴化
手へのイメージが良くないため、手へのイメージを上げて行くアプローチが必要。
•寄ってくる人のイメージ(特に男性?)が良くないところもあるため、無理に寄って行くのではなく、風太自らアプローチを待つことが大切
[P.プラン/実践]
•手への馴化
1. 手に対する「正しい興味」を持てるようにハンズトリート・トレーニング。
2. 手をグーにして自然な興味を導き出し、手の匂いを嗅がせながら、片方の手であえて頭部を触ったり、穏やかに身体を触る。
3. 始めはフードを食べ終わるタイミングで触るのもやめる。
4. 慣れて来たら触る時間を伸ばして行く。
5. その後、触ってからフードをもらえるという流れにして行く。
•ハンドシグナルを使用してのコマンド
(SIT、DOWNなど)
手の動きに嫌悪感ではなく興味をもたせ、同時に意味があることを教えて行く。
うまくいかないなど、自分が思うことと違うことがあると、すぐ集中が切れるため、出来るまでしつこく続けて行く。
その時のストレスの度合いを随時チェック。(閾値を超えた際に、うなりや咬傷に発展しないよう)
求められる行動をすることでご褒美があることを理解させて行く。
②
171203 NO.2 DOGSHIP @ GREEN DOG
シェリ ダックス 2歳 ♀
[S.主訴]
吠え(特に犬への)、興奮
[O. 事実関係]
犬が近づいてくる&リードが張る→吠える→他の犬が離れて行く、父母からの声がけや抱っこなどにより強化。
犬を見ると10mぐらい手前からでも吠える。近づいてくると興奮してほえながら突進して行く。(飼い主がいる場合)
[A.見立て]
普段からシェリの主張が通るような状況(特に興奮時)
飼い主の心情がシェリにとっては頼りなさと受け取られている。
経験不足などによって不安が高い状態にあるため、より興奮するような状態。
リードが張ったり、飼い主の緊張や気持ちの変化が感じられるためにより不安を煽っているような状況。
吠えることにより、飼い主からの注目も得られている。
上記、シェリのルールとなっている。
飼い主主導のルールで落ち着くことや不安などがあれば相手を去らせるような対応(吠え)ではなく、自分が回避する(目線をそらせる、相手から自分から離れる)などのよりシュリ自身が穏やかでいられるな方法ががあることを学習させてゆく。
[P.プラン/実践]
•STOP
飼い主側の意思伝達トレーニング目的
興奮して吠える→STOPコマンド
気持ちを込めて、理想のシェリをイメージして伝える
やめない場合は、キャッチして動きを制限し、落ち着かせる、落ち着いたら穏やかに褒める。
•幽体離脱
様々な状況下でのシェリの受容度をあげる
落ち着けないような状況だとしても、父母に落ち着いてと言われたら、落ち着いていけるように。
•散歩
飼い主主導の散歩
犬への穏やかな対応を学ばせる。
③
171203 NO.3 DOGSHIP @ GREEN DOG
虎徹 黒柴 1歳 (未去勢)
[I.情報]
4ヶ月頃に骨折。9ヶ月回復。
他のグループクラスで、秋田犬に噛まれた経験あり。
[S.主訴]
身体を触られるのを嫌がる場合があり、うなったり、軽く噛む(特にお尻周りや、爪切り、ブラッシングなど)
犬への吠えやうなり。
[O.事実関係]
基本的に、触られるのは嫌いではない。
ただ無理強いするような触り方や行動を制御するような触り方をするとうなりや口を使ってやめさせるような行動をする。
犬に対してポジティブな興味はあるが、興奮が高い。遊びたいが遊び方がわからず、散歩時に犬を犬を見るとその場に伏せたり座る。
実際に触れ合える距離になると遊びたくて飛びつこうとする。
[A.見立て]
骨折期間もあるため全体的に社会性経験低。
主張も強くなって来ている。このままうなるや噛むことでの主張が通る経験をし続けてしまうと、より強い噛みになっていくことは明白。
芝犬の習性を理解した対応と特に身体に触られることなど苦手なことへの馴化や飼い主のルールで穏やかに過ごす経験を積ませていくことが必須。
去勢検討提案
[P.プラン/実践]
•おすわりや伏せなど停止系のコマンドと継続の強化。
セルフコントロールを促す体勢を教えてゆく。
屋外など刺激が多く、興奮しやすい状況でもできるように。
•散歩トレーニング
飼い主主導の散歩で、虎徹からのアテンションを引き出していく。
排泄場所や匂いを存分に嗅ぐ際は許可制にし、お伺いを自発させる
④
171203 NO.4 DOGSHIP @ GREEN DOG
アネラ&モアナ マルチーズ
[S.主訴]
モアナの吠え (特にご主人の食事時の要求)
[O.事実関係]
ご主人食事→吠える、キュンキュン鳴く→食事を分けてもらえる
[A.見立て]
食事は少し分けてあげたいとのこと。
吠えたらではなく、落ち着いて待てたらなど、興奮ではなく落ち着けた際に与えるようにする。
[P.プラン/実践]
・おやつではなくご褒美として「トリート」を与えられるよう「タイミング」について工夫することを伝える。
待機系のコマンドを出し、少し待って吠えなければ、ご褒美としてトリートをいただける。
謙虚さの習慣化を目標とする。
⑤
171203 NO.5 DOGSHIP @ GREEN DOG
くんくんトレーニング(グループクラス)
参加犬→ビーグル3頭、ベドリントン1頭、柴1頭
[内容]
ヒトでは感受できないイヌの高い能力を活かす嗅覚を使用した、犬の欲求を満たし、飼い主との関係性をより高める、ルールのあるゲーム。
•イヌの高い能力への理解
•嗅覚(エアセンディング)を使用したフードのサーチング
•2次元と3次元のサーチング
と、ここまで!充実の2日間。
大きなイベントのあとは、反省会を兼ねた打ち上げです!
GREEN DOG@枚方の店長、トリマーさん
ノーズワークに最近注力した活動を行う細野トレーナー
そして奥谷のお姉さまも参加して、終始関西弁が飛び交う反省会となりました。
安堵の気持ちで、翌朝を迎えると、今回出会ったある飼い主さまからこんな嬉しいメールが届きました。
どんな境遇でお会いしたとしても、出会った奇跡に感謝して誠心誠意向き合うことの大事さを
毎回犬たちが教えてくれます。
—
今日プライベートクラスを受けさせていただいた、Mです。
帰宅してからも、ドキドキが止まらないほど、感度的な時間でした。本当に、ありがとうございました!
Fは、小さい頃は宝塚のドッグランで、お友達いっぱいと遊んでたのに、いつのまにか、ガウガウ言うようになって…何かあってはと、私がリードを強く引くようになりました。それがさらに悪化させたように思います。
両親、妹、甥以外は、トリマーさんしか触らせない風大が、今日、須崎先生にキラキラお目目で、触ってもらってるのを見て、感動しました。須崎先生なら絶対大丈夫!と思っていましたが、その光景を実際に見ると、帰りの車で思い出して涙が出るほど、嬉しかったです!
昨年は病院の誤診で、命の覚悟までしたことがありましたが、元気になって、そして、いつか会えますようにと、ずーーーっと願っていたことが今日実現して、Fと会ってもらえて、息子のあんな嬉しそうな笑顔が見られて、幸せな一日でした。
まだまだ相談したいことはたくさんです。
またいつか必ず会えますようにと、また今日からお祈りです。
須崎先生、本当にありがとうございました。ご多忙の毎日と思いますが、どうぞお体に気を付けてお過ごしください。
それでは…
M & F
—
こんなご褒美があるからやめられない。
そして、こんなご褒美も〜。
大阪サイコー。
今回も、犬たちと飼い主さま方からたくさんの笑顔とエネルギーをいただきました。
このあと、Harbor の航海を守ってくれている Crew の元に、急いで戻るのでした。
今年も、Harbor の船上ではもちろん、各地でもたくさんの飼い主さまと愛すべき犬たちに会うことが出来ました。
日々 Harbor で大事にしていること、Harbor で私たち自信が犬たちから教えてもらっていることを
2018年出会うみなさんに伝えていけるよう、私自身も努めていきたいと思っています。
常に前に進むべく、新しいチャレンジをしていく DOGSHIP 。
2018年も Crew 一同どうぞよろしくお願いします。
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