Dogship web site 「犬をしつける」ドッグトレーニングから、 「犬から学ぶ」ヒューマン・ドッグトレーニングへ。

2007年 08月

2007年
08月10日

47. 出張トレーニング

ドッグトレーニングというと、以前は犬を訓練所に預けて、訓練士がトレーニングをするといってイメージがあったようだ。最近はだいぶ変わり、専門家が自宅等へ出張し問題解決に努める「出張型」が増えてきた。やはり、チャイムに吠える、飼い主に噛む、来客に吠える等、問い合わせ「ナンバー5」に入る事象については、実際、自宅でのレッスンが一番有効だと考える。

これには、幾つかの理由がある。

・ 場所が変わると犬の態度が変わる。

・ 場所が変わると人の態度が変わる。

・ 犬が安心できる場所(臭いも含め)では、通常の反応を観ることができる。

・ 人が安心できる場所(生活空間)では、通常の反応を観ることができる。

・ その生活環境での反応は、その生活環境でしか通常の反応を観ることができない。

ということで、9年前から相談内容を受ける際、依頼者のご自宅に伺って、現状把握と問題解決に努めるようにしてきた。

とはいえ、出張トレーニングと聞くと、抵抗があるかたもいるようだ。犬もそうかもしれないが、飼い主にとって、家族、親戚以外の人がプライベートスペースに入ってくるのだから当然である。その際、ご自宅に伺うトレーナー自身が「人として」素敵でなければ、自宅に入れなくない事もあるだろうし、ましてや、自分の犬の事なんてその人に相談したくもないだろう。自分の子供に対する家庭教師だったらイメージしやすい。どれほど頭が良くても、相性が合わなければ、子供の指導をお願いしたくないのと同様だ。

最近読んだ文献にこんなことが書いてあった。

動物の「訓練」と「教育」は違う・・・と。

「訓練」は動物の肉体的な部分に着目するものであるが、「教育」とは、動物の精神的な部分に着目するものである。

J・アレン・ブーン

つまり、依頼者である飼い主に何か?を伝え、愛犬とのコミュニケーション方法について、飼い主が習得できるためには、私達が、飼い主の気持ちを察し、耳を傾けてもらえるように、理解してもらえるように、伝えられる人材である必要がある。その時、自分自身が人として素敵でなければ、それは出来ない。

私は、常々 Crew に「専門家としての技術・知識追求と共に、人としても素敵でいれるように、努力をしよう」と伝えている。これは、女性だから華美になりなさいといったものではなく、T シャツを着るにしても、ジーンズをはくにしても、誰が見ても汚い着方にならないように・’・・という意味だ。室内に伺うのであれば、靴下に穴はあいていないか?全体的に清潔感があるか?まずは、そんな当然の事から。

「人の素敵さ」というのは、その人が何を身につけているからとかではなく、その人の心構え、自然な立ち居振る舞いからも伝わるものだ。そして、それは、その人の気持ちの持ちよう次第で変わり、普段からの意識に大きく影響を受ける。まさに、「内からでるもの」。

また、普段から、自分が犬との暮らしにアップアップであったら、いくらその人が犬の知識と技術を持ち合わせていても、犬との暮らしに不安を抱いている依頼者に対して、安心感を与えることは出来ない。依頼者が「こうなりたい」というイメージを持つことができるようになるためには、我々自身、余裕がなければならない。相手を思いやれる人柄でなければならない。

その為にも、DOGSHIP では、「知識・経験・技術探求」と共に、「人としての素敵さ」も同時に追求していきたいと思っている。だから、知識・技術だけの勉強会だけではなく、「立ち居振る舞い」の勉強もしていきたい。

犬の仕事をしているからこそ、人としても、「ステキ」になりたい。

(07.08.10.)