Dogship web site 「犬をしつける」ドッグトレーニングから、 「犬から学ぶ」ヒューマン・ドッグトレーニングへ。
2006年
10月11日

35. なろうね

10ヶ月経過した。

物事の考え方は人様々だ。

人は、物事が上手く進まないとき「どうして自分だけうまくいかないのか?」と責めるときがある。こんなに自分は頑張っているのに・・・とか、周りの人は楽してそうなのに・・・とか。今回、クリエイターと共に創作に携わることによって、「物事の流れ」というものを改めて実感することが出来た。それは、「時間」であり「想い」であり、もしかしたらこれは、海と共に生きてきた我々日本人が古くから感じてきたものではないだろうか?

海洋人類学によると、人が「海を見たい」という想いは、海と共に生きてきた島国に住む日本人ならでは感覚なのだという。

夕焼けを見て感動している都会の人は、地元の人から見ると不思議な光景に映る。なぜならば、海の近くに住む人からすると「いつでも見ることが出来る景色」しかし、彼等にとっては「癒し」となる特別な景色なのだ。

石垣に「なろうね」という言葉がある。時代・自然、そういった流れに対して不平不満を言わず、抵抗せず、「そのまま受け入れよう」という言葉だ。

自然は「生活の営み」と同時に「災い」をもたらす。その「現実」と「怖さ」を受け入れて来た島の人々だからこそ、海を見て、自然に手を合わせる。厳しさと同時に、幸せと営みを運んでくれるのが母なる海。「きれいだな・・・」だけの「癒し」とは深みが違う。そんな想いをさす言葉。

先日までの HP は、2003年6月13日にウェブデザイナー DAKE 氏の協力によってデザイン・制作されたものだった。

それまでの個人ページを急遽リーニューあるしなければならない状況に陥った僕は、DAKE 氏に早急の作成をお願いし、DAKE 氏は、自分の犬の仕事に対する「想い」に沿って、形にしてくれた。

自分の犬に対する想い、ドッグトレーニングに対する想いには、今も相違はない。しかし、最近何かが違うと感じるようになった。それは、これまでを否定するものでは全くなく、客観的視点をもとに、時代性を踏まえた表現したいと思うようになったからなのか・・・もちろん、私自身も変わったと思う。

しかし、今の日本の犬文化はさらに凄いスピードで変化し、我々はその先端をいかなければならない。伝えたい想いも増え、その表現方法も豊かになる。

「犬はかわいい」今更、そんな事言われなくても誰もが知っている事実。

私がこの仕事に就いた頃は、「犬のしつけ=訓練」といったイメージを持つ人が多かったようだ。だからこそ、当時少ない犬の雑誌等では、犬の可愛さを誇張するような内容が多かった。そして現在、五軒に一頭の割合で犬が飼われている日本で、「犬がかわいい」なんて、わざわざ自分がいう必要はないだろう。今、自分が伝えるべき事は、犬との暮らしにおけるリアリティーであったり、犬を飼っている人、飼っていない人、それぞれの共存方法の提案であったり、年間数十万等という抹消されている保健所の犬のことであったり・・・その為に、トレーナーとして、どういう意識と立場で活動をしていくか?その方向性と、過程を、より正確に分かりやすくイメージと共に伝えること。

決して華美しすずに、「想い」のままに・・・

10ヶ月かかった。

2005年11月末、New York Vancouverを経て、日本に帰国し、直ぐに取り組んだのが、今の想いを形にすること。だから、この想いを形に出来るデザイナーを捜した。

幸いにも我々のミッションにもある「人とひと」のつながりが、縁を与えてくれた。その人は、VATA氏。某超有名国際リゾートやベネッセ等の仕事を掲げるその人の前で、私は数時間しゃべりまくった。犬に対する想い、仕事に対する想い、そして、DOGSHIP の羅針盤について・・・そして、あれから、10ヶ月たった。なぜ、それほど時間がかかったのか?

最大の理由は、DOGSHIP の舵をとる自分自身にある。10ヶ月前、出てこなかった様々な想いが、今、確かにここにある。長期海外滞在期間中は、自分一人戦ってきた。異文化、偏見、対 FIDOとの葛藤・・・しかし、帰国して、DOGSHIP に乗船して下さっている方の声が間近に聞ける、Crewと身近にいられる、身近に仲間がいる・・・そうすると、日々、体の内から様々な想いがどんどん溢れてくる。それをイメージ化するのに、10ヶ月かかったのだ。最終帰国して直ぐにはなかった想い。それを、自分と DOGSHIP に関わる「人とひと」が気づかせてくれ、教えてくれた。僕にとって、この10ヶ月はなくてはならなかったものなのだ。

実は、このNew web をアップするに当たって、すでに私の中では次の羅針盤が、さらに浮かんで来ている。

そこに向けて、今から進んでいく。毎月の航海予定を基盤に・・・

文頭にあったような、時の流れを考えさせられる「なろうね」という感覚は、意味が深く、我々人間にとって大事な感覚に思える。「全てを受け入れる」今回僕は、そんな「なろうね」という言葉を根底に Web のリニューアルに努めてきたように思う。

10ヶ月という月日は僕にとっても長かった。周囲にとってはさらに長く感じられたと思う。でも僕はこれからも、その感覚をこれからも大事に育んでいきたい。時間や考えにだけ固執せずに、流れを受け入れる・・・「なろうね」

今回、多くの方のご協力とご賛同を頂きましたことを、ここに感謝致します。

Special thanks!

VATA ・KAI KIUCHI・CALPIS・NORI・CAHIER・YUKIHISA・NORI ・YOBIN

(06.10.11.)

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