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2005年
01月02日

11.犬とのコミュニケーション「Touch」

広大な土地があろうと、犬は家族と一緒にいたいのではないだろうか。最初は走り回るもののふと我にかえる。そしてあなたの側に戻ってくる。家の中 で、自分の安心出来る場所でゆっくりする時間も必要だが、あなたが横になれば寄っていく。あなたがゆっくりしていれば、体をすり寄せる。

犬にとって、この「TOUCH」は、とっても大事なコミュニケーションの一つだといえる。「TOUCH」には二つのタイプのメッセージが込められている。

一つは距離を縮めることによって「側にいたい」という思いのアピール。
一つはコミュニケーションとして相手を挑発したり、怖がっているときに「距離をもちたい」と警戒するアピール。

一般的な犬のコミュニケーションは、顔(特に鼻)を用いて行われ、他の犬の顔に触れてみたりする。これは、あなたが、好きな相手に触れたり、顔を合わせてみたくなるのと同じだ。犬の場合、鼻を使って、注意深くつっついたり、時には鼻を押しつけるようにアピールする。

また時折、友好的なコミュニケーションの手段として、パウ(肉球―足の裏)を使う事もある。パウで優しく触れるときもあるが、パウを使うときには、 強くひっかいてしまうときの方が圧倒的に多い。こういったタイプのコミュニケーションの取り方は、一つの「従順」な気持ちの現れだと思っていい。他にも耳 を後ろ向きに折りたたんだり、口角を後ろの方に引っ張ったような形にしてみたり、舌なめずりをしたり、シッポを下の方でフリフリしたり、軽くあくびをした りしてアピールする。

犬が、これら全てのサインを同時に出すとは限らないが、それぞれ適時に、いずれかの反応をみせる。
恐怖心を五感で感じた時、それらのコミュニケー ションはまったく皆無になり、アイコンタクトさえも避けようとする。 実際に、怖い顔をしながらアイコンタクト(目を合わせながら)犬に近づいてみてほしい。きっと目をそらすはずだ。

さて、それ以外の物理的なコミュニケーションとして、あなたの膝に頭を載せたり、パウで何かを催促したり、手や腕にあごをのせたり・・・これらのコ ミュニケーションは、一般的にお互いの距離感を縮めるときに行われて、犬同士の場合、毛繕いや性交、または、遊びの中でよく見られる光景である。 

1981年に Ziemen という人が、狼の世界での一般的なコミュニケーションについて、こんなレポートを発表している。

「狼はテリトリー内で獲物を探すときに、1時間に平均6回お互いの鼻を触れ合わせて、互いのボディーコミュニケーションをとる」

ということは、1日10時間起きているとしたら、1日60回も飼い主に対してアピールしていることになる。しかし、これは犬にとっては、同じ共通語を持たないあなたに対する、大事にしたいコミュニケーションとしての「TOUCH」なんだと言えるかもしれない。

ちなみに最近は時代も変わって、インターネットが主流。犬の世界でも「自分の縄張りをアピール」するマーキングから、互いの情報交換としての「マーキング」が主になってきたような気がする。

時代と共に、犬同士の文化にも異変が起きる。

(2005.01.02)

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