Dogship web site 「犬をしつける」ドッグトレーニングから、 「犬から学ぶ」ヒューマン・ドッグトレーニングへ。
2004年
02月08日

03.生きがい

愛と忠誠のためだけに尻尾を振り
餌のためにケツを振らない
そんな誇り高い犬に
私はなりたい

かつてこんな事を言っていた友達がいた。犬の忠誠心と従順な姿勢には、本物の愛が存在する!?

しかし、人によっては、こうも映るかもしれない。

「犬って下品。だって口開けて、ハーハーいって舌を出してヨダレ垂らして!
しかも気に入った子のお尻の臭いを嗅ぎまわったりする。 
お尻をあからさまに出している方も問題だけど 
犬って下品だわ!」

確かにしっぽをあげたら、僕たちの体型状お尻の穴は丸見え。 でも、一番恥ずかしいお尻の穴をもあからさまに出来るほど、犬達の心にうしろめたいところは、針一点としてない。

あなたの事を崇めるとき、犬は忠誠心を誓う仕草をするだろう。一歩下がり、座って尊敬する貴方のことを見上げ、愛慕う。なんて謙虚で綺麗なんだろ う。さらにフレンドリーにお腹を見せる事もある。あえて毛も少なく、無防備なお腹を見せる事が出来るほど、常に犬は人間に対してピュァでいるとも言える。 

厳しい訓練に耐え、実際に介助犬として働く犬達、大方短命であるが、それでもご主人様のためにベストを尽くす。それが彼らの「生き甲斐」。 また、もともと好きでもない麻薬の臭いを好きにさせられ、常に空腹状態・腹6分目を日々キープしなければならない麻薬探知犬。でも彼らは今は純粋に麻薬の 臭いが好きなんだ。そしてそれをハンドラーに伝える義務がある。それが彼らの「生き甲斐」。

学歴社会でひとつの基準になる偏差値。別に数字で個人を評価したいという単純なものではない。その人がどのように物事をとらえ、感じ、考えることが 出来るか、それを分かりやすく数字化したもの。もしそれがなければ、勉強という物に対して、張りがでない。宝くじのようにラッキーで得られるような物であ れば、誰もがんばらない。しかし、数字があることによって「やり甲斐」は出てくる。そしてその過程でどんな気持ちで取り組むか。どれだけ自分のためにがん ばれるか。これが「生き甲斐」だと想う。

コロちゃんというラブXゴールデンがいるのだが、 先日その犬の漫画化が現実化した。

取材を通して分かったんだが、コロちゃんが『無償の愛』で頑張っても ( アピールしても )、コロちゃんのおばあちゃんはお年をめされていることもあり、お散歩はできないし、ご飯もあげられない。他の家族のみんなは「コロちゃんX2」と呼んで はご褒美をあげる。しかし、コロちゃんが一番誰を好きかというと、やっぱりおばあちゃんのこと。なぜなら、コロちゃんにとって、おばあちゃんが、一番理解 しやすいつきあい方をしてくれる。

お座りが出来たらきちんと褒めてくれる。悪いことをしたら、分かりやすく正してくれる。そして何よりも、沢山名前を呼んで、体を触って、心から褒め てくれる。そんなおばあちゃんのことがコロちゃんは大好きだった。でも、その取材の2日後、心不全でおばあちゃんは、急死してしまった。僕はお家が落ち着 くまでコロちゃんを預かってくれる動物病院まで連れて行ったんだけど、コロちゃんは寂しくて一晩中泣き、しまいにはペットホテルの壁に穴を開けてしまう程 だった。

ペットロスという言葉もあるけど、犬達だって、自分のことをわかってくれていた人との別れは辛い。しかし、コロちゃんは、今から残された家族 と「やり甲斐」を通して、自分の「生き甲斐」を見つけていかなければならない。

犬達の「生き甲斐」は、常にあなたに向けられていることを忘れないで欲しい。 あなたが望む姿、それが僕たち犬の理想の姿でもあります。 

ただ、食べ物や他の物に「生き甲斐」の比率が高くなってしまっている場合、あなたのリーダーの座はあやうい。

(2004.02.08)

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